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開業届とは?出し方・書き方をやさしく解説|2026年の新期限に対応

開業届の出し方・書き方 2026年の新しい提出期限に対応

「開業届って出さなきゃいけないの?」「書き方が難しそう」と感じていませんか。

開業届は、A4用紙1枚・手数料0円で出せる書類です。

書く欄も、ほとんどの人は半分ほどで済みます。

この記事では、2026年からの新しい提出期限をふまえて、開業届の出し方と書き方を順番に解説します。

読み終わるころには、自分が出すべきかどうかと、今日やることがわかります。

この記事の結論
・開業届は「事業を始めました」と税務署に知らせる書類。
正式名称は「個人事業の開業・廃業等届出書」
・2026年1月1日以後に開業した人は、その年分の確定申告期限(原則、翌年3月15日)までに出せばよい
・提出先は住所地を管轄する税務署。
出し方はe-Tax・郵送・窓口の3つで、手数料はかからない
・青色申告をしたい人は「青色申告承認申請書」も一緒に出す。
こちらの期限は開業から2か月以内なので、開業届と同時に出すのがおすすめ

目次

開業届とは?まず知っておきたい3つのこと

開業届について、最初に押さえておきたいのは次の3つです。

ここがわかると、この後の手続きがぐっと理解しやすくなります。

  • 正式名称は「個人事業の開業・廃業等届出書」
  • 出さなくても罰則はない。ただし出したほうが得なことが多い
  • 開業届を出しても出さなくても、確定申告は必要

正式名称は「個人事業の開業・廃業等届出書」

開業届は、個人で事業を始めたことを税務署に知らせるための書類です。

正式名称は「個人事業の開業・廃業等届出書」といいます。

対象になるのは、新しく事業所得・不動産所得・山林所得が出る事業を始めた人です。

フリーランス、お店の開業、ネットショップ、副業でのライターやデザイナーなど、個人で継続して仕事をするなら、まずこの書類を思い浮かべてください。

なお、会社(法人)を作る場合は、開業届ではなく「法人設立届出書」など別の書類を出します。

この記事は、個人で開業する人向けです。

出さなくても罰則はない。ただし出したほうが得なことが多い

開業届は法律(所得税法第229条)で提出が求められている書類ですが、出さなかったことによる罰則はありません。

ただし、開業届を出しておかないと、最大65万円の控除がある「青色申告」の準備が進めにくかったり、屋号で銀行口座を作るときに手続きが進まなかったりします。

事業として続けるつもりなら、出しておくのが基本です。

開業届を出しても出さなくても、確定申告は必要

よくある誤解が「開業届を出すと確定申告が必要になる」というものです。

実際は逆で、確定申告が必要かどうかは、開業届ではなく所得の金額で決まります。

開業届を出していなくても、事業でもうけが出ていれば確定申告は必要です。

【2026年から】開業届の提出期限は「確定申告期限まで」に変わった

開業届の提出期限は、以前は「開業日から1か月以内」でした。

法改正により、2026年1月1日以後に開業した場合は、その年分の確定申告期限までに出せばよいことになっています。

ネット上には今も「1か月以内」と書かれた記事が多いので注意してください。

ここでは、次の3つを順番に説明します。

  • 旧ルールと新ルールの違い
  • 例:2026年5月に開業した場合
  • 青色申告承認申請書の期限は「2か月以内」のまま

旧ルールと新ルールの違い

どちらのルールになるかは、開業した日で決まります。

開業した日開業届の提出期限
2025年12月31日まで開業日から1か月以内(旧ルール)
2026年1月1日以後その年分の確定申告期限まで(原則、翌年3月15日)
期限が土・日曜日・祝日にあたる場合は、その翌日が期限になります

例:2026年5月に開業した場合

たとえば2026年5月に開業した人は、2027年3月15日(確定申告の期限)までに出せば間に合います。

2026年分の確定申告と同じ期限なので、「確定申告の準備をするときまでに出せばよい」と考えるとわかりやすいです。

青色申告承認申請書の期限は「2か月以内」のまま

開業日から2か月以内に青色申告承認申請書、翌年3月15日までに開業届と確定申告を出す流れを示したタイムライン

ただし、のんびりしてよいわけではありません。
青色申告をしたい人が一緒に出す「青色申告承認申請書」は、今も開業日から2か月以内が期限です(1月1日〜15日に開業した場合は、その年の3月15日まで)。
これを過ぎると、その年は青色申告ができません。
開業届と青色申告承認申請書は、開業したらすぐセットで出すのがいちばん安全です。

出典:国税庁「A1-5 個人事業の開業届出・廃業届出等手続」、国税庁「A1-8 所得税の青色申告承認申請手続」

あなたは出すべき?ケース別の判定

「自分は出すべきなのか」は、働き方によって答えが変わります。

まずチャートと早見表で全体を確認し、当てはまる人は個別の注意点も読んでください。

  • チャートと早見表で判定する
  • 副業の人が気をつけたいこと
  • 扶養に入っている人が気をつけたいこと
  • 失業手当を受け取っている人が気をつけたいこと

チャートと早見表で判定する

上から順に「はい・いいえ」で進むと、自分がどうすればよいかがわかります。

事業を続けるか、失業手当を受けているか、扶養に入っているかで開業届を出すべきか判定するチャート

より細かいケースは、こちらの早見表で確認できます。

あなたの状況開業届ポイント
個人の仕事だけで生計を立てる(フリーランス・お店の開業)出す青色申告で節税しやすくなる。屋号口座や融資の手続きでも役立つ
会社員で、副業を継続的に事業として行っている出すのがおすすめ勤務先に知られるのは開業届からではなく、住民税からが多い。就業規則の副業ルールは確認する
会社員で、たまに単発の仕事を受けるだけ出さなくてもよい単発の収入は「雑所得」になることが多い。続ける見込みが出てから検討
家族の扶養に入っている(パート・主婦・学生)出す前に確認税金の扶養と、健康保険の扶養は判定が別。加入している健康保険の基準を確認
失業手当(基本手当)を受け取っている出す前にハローワークへ開業の準備を始めた時点で、手当が止まることがある。再就職手当の対象になる場合もある

副業の人が気をつけたいこと

副業でも、継続して仕事を受け、事業として取り組んでいるなら開業届を出すことを検討しましょう。

一方で、開業届を出しても、収入の規模や取り組み方によっては「事業所得」と認められず「雑所得」として扱われることがあります。

「開業届を出せば必ず事業所得になる」わけではない点は押さえておいてください。

扶養に入っている人が気をつけたいこと

扶養には、所得税などの税金の扶養と、健康保険などの社会保険の扶養の2つがあります。

税金の扶養は「所得の合計額」で判定されるため、開業届を出したかどうかでは決まりません。

一方、社会保険の扶養は、加入している健康保険(協会けんぽ・健康保険組合など)ごとに基準が違い、事業を始めたことで判断が変わる場合があります。

開業届を出す前に、家族の勤務先や健康保険の窓口に確認しておくと安心です。

失業手当を受け取っている人が気をつけたいこと

ハローワークの案内では、自営業を始める人は(準備を含めて)「失業の状態」ではなくなるため、基本手当は受け取れなくなります。
ただし、条件を満たせば事業を始めた場合でも「再就職手当」を受け取れることがあります。
また、事業を始めた後に基本手当の受給期間を延ばせる特例もあります。
いずれも申請の期限があるので、開業届を出す前に、必ずハローワークに相談してください。

出典:ハローワークインターネットサービス「基本手当について」

提出前に準備するもの(チェックリスト)

開業届を書き始める前に、必要なものをそろえておくと一度で終わります。

準備するものと、出し方による違いを確認しましょう。

  • 必要なもののチェックリスト
  • e-Taxと書面で違う点(本人確認書類)

必要なもののチェックリスト

次のものが手元にあれば、記入から提出までスムーズに進みます。

  • マイナンバーカード(ない場合は、通知カードなど番号がわかるもの+運転免許証などの本人確認書類)
  • 提出先の税務署(住所地を管轄する税務署。国税庁サイトの「税務署の所在地などを知りたい方」で調べられる)
  • 開業日(実際に事業を始めた日)
  • 職業と事業の概要(何をして収入を得るのか。記入例は後で紹介)
  • 屋号(お店やサービスの名前。なくてもよい)
  • 印鑑(書面で出す場合。署名だけでも提出できる)
  • e-Taxで出す場合は、利用者識別番号(初めての人は取得が必要)

e-Taxと書面で違う点(本人確認書類)

e-Taxで出す場合、本人確認書類の提示や写しの添付は不要です。

書面でマイナンバーを書いて出す場合は、窓口なら本人確認書類を見せる、郵送なら写しを同封する必要があります。

郵送する人は、マイナンバーカードの両面のコピーなどを忘れずに入れましょう。

開業届の出し方は3つ(e-Tax・郵送・窓口)

出し方は3つあり、どれを選んでも効力は同じです。

手数料はかかりません。

まず比較表で自分に合う方法を選び、それぞれの手順と注意点を確認してください。

  • e-Tax(オンライン)で出す
  • 郵送で出す
  • 税務署の窓口で出す
  • 控えに受付印は押されない(2025年1月から)
  • 無料の開業届作成サービスを使う方法
出し方手間提出した記録向いている人
e-Tax(オンライン)家で完結。初回は準備が必要受信通知に受付番号と受付日時が残るこれから確定申告もe-Taxでしたい人
郵送印刷して送るだけ自分で控えを作り、送った日を記録税務署に行く時間がない人
税務署の窓口その場で質問できる自分で控えを作り、提出日を記録書き方に不安がある人

e-Tax(オンライン)で出す

国税庁の案内では、パソコンのe-Taxソフトで届出書を作り、そのまま送信します。

e-Taxを初めて使う人は、先に利用者識別番号を取得しておきましょう。

送信すると、e-Taxのメッセージボックスに受信通知が届き、受付番号と受付日時を確認できます。

郵送で出す

国税庁サイトから様式(PDF)をダウンロードして記入し、提出先の税務署に郵送します。

郵送の場合は、通信日付印(消印)の日付が提出日として扱われます。

提出したことを手元に残したい人は、提出用と同じ内容の控えを自分で作っておきましょう。

税務署の窓口で出す

住所地を管轄する税務署に持っていきます。

2026年10月1日から、全国の税務署で総合窓口の受付時間が原則9時〜15時になりました。

土・日曜日、祝日、年末年始(12月29日〜1月3日)は閉まっているので、平日の日中に行きましょう。

控えに受付印は押されない(2025年1月から)

以前は、窓口や郵送で出すと控えに受付日付の印(収受日付印)を押してもらえましたが、2025年1月からは押されなくなりました。

控えが必要な人は、自分でコピーを作り、提出した日を記録しておきます。

当面は、希望すれば受付日と税務署名が書かれたリーフレットを受け取れる取り扱いもあります。

銀行で屋号口座を作るときなどに「受付印のある控え」を求められたら、この変更を伝えて相談してみてください。

出典:国税庁「A1-5 個人事業の開業届出・廃業届出等手続」、国税庁「令和7年1月からの申告書等の控えへの収受日付印の押なつについて」

無料の開業届作成サービスを使う方法

会計ソフト各社が、質問に答えるだけで開業届と青色申告承認申請書を作れる無料サービスを出しています。

書き方に迷う人や、そのまま会計ソフトで帳簿をつけたい人には便利な選択肢です。

スマホからの電子提出に対応しているかどうかはサービスごとに違うので、使う前に確認してください。

もちろん、国税庁の様式に自分で書いて出しても、内容はまったく同じです。

開業届の書き方(記入例つき)

様式は国税庁サイトの「個人事業の開業・廃業等届出書」をダウンロードします。

欄はたくさんありますが、人を雇わない個人の開業なら、書く欄はおよそ半分です。

次の順番で見ていきましょう。

  • まずはここだけ書けばOKな欄
  • 職業欄・事業の概要の記入例(業種別10例)
  • 開業日の決め方(何月がいい?)
  • 屋号は空欄でもOK、あとから変えられる
  • よくある記入ミス

まずはここだけ書けばOKな欄

欄書くこと
提出先・提出日「〇〇税務署長」と提出する日
納税地原則は住所地(住民票の住所)。「住所地」に丸をつける
氏名・生年月日・個人番号マイナンバーを12桁で書く
職業仕事の名前(記入例は下の表)
屋号あれば書く。なければ空欄でよい
届出の区分「開業」に丸をつける
所得の種類多くの人は「事業(農業)所得」に丸をつける
開業・廃業等日事業を始めた日
開業・廃業に伴う届出書の提出の有無青色申告承認申請書を一緒に出すなら「有」
事業の概要何をして収入を得るのか(記入例は下の表)
給与等の支払の状況人を雇わないなら空欄でよい

職業欄・事業の概要の記入例(業種別10例)

職業欄と事業の概要は、決まった言い方があるわけではありません。

第三者が読んで、何で収入を得るのかわかるように書けば十分です。

業種職業欄事業の概要
WebデザイナーデザイナーWebサイトのデザイン・制作
ライターライターWebメディア向け記事の執筆・編集
エンジニアシステムエンジニアWebシステムの受託開発・保守
飲食店飲食店経営カフェの経営(店内飲食・テイクアウト)
美容師美容師美容室の経営(カット・カラー・パーマ)
ネイリストネイリストネイルサロンの経営(自宅サロン)
ハンドメイド作家ハンドメイド作家アクセサリーの制作・ネット販売
コンサルタント経営コンサルタント中小企業向けの経営相談・研修講師
カメラマンフォトグラファー人物・商品の撮影、写真データの販売
動画クリエイター動画クリエイター動画の企画・撮影・編集、動画配信による広告収入

事業の概要は、複数の仕事をするなら並べて書いてかまいません(例:「Webサイトの制作、ロゴデザイン、デザイン講座の運営」)。

開業日の決め方(何月がいい?)

開業日は「事業を始めた日」です。

最初の仕事を受けた日、お店をオープンした日、サービスの販売を始めた日などを書きます。

何月に開業しても、開業届そのものに有利・不利はありません。

ひとつだけ気をつけたいのが、先ほどの青色申告承認申請書の期限です。

開業日から2か月以内なので、開業日を決めたら、その日から逆算して書類を準備しましょう。

屋号は空欄でもOK、あとから変えられる

屋号は、お店やサービスの名前です。

なくても開業届は出せますし、あとから付けたり変えたりすることもできます。

屋号で銀行口座を作りたい人や、名刺・請求書に名前を入れたい人は、開業届に書いておくと手続きがスムーズです。

よくある記入ミス

  • 「所得の種類」に丸をつけ忘れる
  • 納税地に、住民票と違う住所を書いてしまう(事業所の住所は別の欄に書く)
  • マイナンバーを書いたのに、本人確認書類を持っていかない(書面で出す場合)
  • 青色申告承認申請書を一緒に出すのに、「開業・廃業に伴う届出書の提出の有無」を「無」にしている

開業届を出すメリット・デメリット

開業届は、出すことで得られるメリットのほうが大きい書類です。

ただし、人によっては注意が必要な点もあります。

  • 開業届を出すメリット
  • 開業届を出すデメリット(注意点)
  • 青色申告特別控除の金額(2026年分の場合)

開業届を出すメリット

事業として続けるなら、次のようなメリットがあります。

  • 青色申告の準備ができ、最大65万円の控除を受けられる可能性がある
  • 屋号で銀行口座を作りやすくなる
  • 事業をしている証明として、融資・補助金・保育園の申込みなどで使える
  • 小規模企業共済など、個人事業主向けの制度に入りやすくなる

開業届を出すデメリット(注意点)

デメリットとして挙げられるのは主に次の2つです。

  • 失業手当(基本手当)を受け取っている人は、手当が止まることがある
  • 加入している健康保険によっては、家族の扶養の判断が変わることがある

どちらも「開業届を出すこと」そのものより、「事業を始めること」で起きる変化です。

対象になる人は、先に紹介したケース別の判定を確認してください。

また、開業後は帳簿や確定申告の準備をきちんと始める必要がありますが、これは開業届を出さなくても同じです。

青色申告特別控除の金額(2026年分の場合)

控除額主な条件
65万円55万円の条件を満たしたうえで、e-Taxで申告する(または優良な電子帳簿で保存する)
55万円複式簿記で記帳し、貸借対照表と損益計算書を付けて期限内に申告する
10万円上の条件を満たさない青色申告

なお、令和8年度税制改正の大綱では、2027年(令和9年)分以後の青色申告特別控除の見直しが示されています。

主な内容は、55万円の控除にe-Taxでの申告を条件に加えて65万円に引き上げる、優良な電子帳簿なら75万円にする、10万円控除の対象を絞る、などです。

実際に申告する年の制度は、国税庁の最新の案内で確認してください。

出典:国税庁「No.2072 青色申告特別控除」、財務省「令和8年度税制改正の大綱」

開業届と一緒に出すと得する書類

開業届のほかにも、人によって出しておきたい書類があります。

まずは一覧で、自分に関係するものを確認しましょう。

  • 所得税の青色申告承認申請書
  • 適格請求書発行事業者の登録申請書(インボイス)
  • 事業開始等申告書(個人事業税)
  • 給与支払事務所等の開設届出書
  • 営業許可などの許認可
書類出す人提出先・期限
所得税の青色申告承認申請書青色申告をしたい人税務署。開業日から2か月以内(1月1日〜15日の開業は、その年の3月15日まで)
適格請求書発行事業者の登録申請書(インボイス)取引先からインボイスを求められる人税務署。登録の時期は取引先と相談して決める
事業開始等申告書(個人事業税)都道府県で求められる人都道府県税事務所。期限は都道府県ごとに違う(例:東京都は事業開始の日から15日以内)
給与支払事務所等の開設届出書人を雇って給与を払う人税務署。給与の支払いを始めてから1か月以内
営業許可などの許認可飲食店・美容室など、許可や届出が必要な業種保健所など、業種ごとの窓口

所得税の青色申告承認申請書

いちばん大事な書類です。

青色申告をすると、最大65万円の控除や、赤字を翌年以後に繰り越せるなどの特典があります。

開業届と同じ税務署に、同時に出せます。

期限は開業日から2か月以内です。

適格請求書発行事業者の登録申請書(インボイス)

取引先が会社などで、インボイス(適格請求書)を求められる場合に検討します。

登録すると消費税の申告・納税が必要になるため、取引先の状況を確認してから決めましょう。

事業開始等申告書(個人事業税)

個人事業税のための申告書で、税務署ではなく都道府県税事務所に出します。

期限や様式は都道府県ごとに違い、たとえば東京都は事業開始の日から15日以内です。

住んでいる都道府県のサイトで確認してください。

給与支払事務所等の開設届出書

従業員やアルバイトを雇って給与を払う人が出します。

人を雇わない人は不要です。

営業許可などの許認可

飲食店なら保健所の営業許可、美容室なら保健所への開設届など、業種によっては開業届とは別に許可や届出が必要です。

許可が出る前に営業を始めることはできないので、開業日よりかなり前から準備しましょう。

出典:国税庁「A1-8 所得税の青色申告承認申請手続」、東京都主税局「事業を始めたとき・廃止したとき」

開業届を出した後にやること(タイムライン)

開業届を出したら、次は事業を回す準備です。

やることを時期ごとに並べたので、上から順に進めてください。

  • 開業から2か月以内にやること
  • 毎日・毎月やること
  • 翌年の確定申告までにやること
いつまでにやること
開業したらすぐ開業届と青色申告承認申請書を出す。事業用の銀行口座とクレジットカードを分ける
開業から2か月以内青色申告承認申請書の期限。まだなら最優先で出す
都道府県の期限まで個人事業税の事業開始等申告書を出す(東京都は15日以内)
日々売上と経費を帳簿につける。領収書・請求書を保管する
会社を辞めた人は退職後すぐ国民健康保険・国民年金への切り替え(市区町村の窓口)
翌年2月16日〜3月15日確定申告をする(開業届の期限もここまで)

開業から2か月以内にやること

最優先は青色申告承認申請書の提出です。

あわせて、事業用の銀行口座とクレジットカードを個人用と分けておくと、後の帳簿づけが格段にラクになります。

会社を辞めて開業した人は、国民健康保険と国民年金への切り替えも早めに済ませましょう。

毎日・毎月やること

帳簿づけは、開業したその日から始めるのが一番ラクです。

会計ソフトを使えば、銀行口座やカードの明細を取り込んで自動で記帳できるので、青色申告の65万円控除の条件(複式簿記・e-Taxでの申告)も満たしやすくなります。

領収書や請求書は、月ごとにまとめて保管しておきましょう。

翌年の確定申告までにやること

確定申告の期間は、原則として翌年2月16日〜3月15日です。

2026年1月1日以後に開業した人は、開業届の期限もここまでです。

65万円の控除を受けたい人は、e-Taxで申告できるようにマイナンバーカードなどの準備も進めておきましょう。

よくある質問

開業届について、よく寄せられる質問をまとめました。

気になる質問から読んでみてください。

  • 売上が0円でも開業届は出せますか?
  • いくら稼いだら開業届を出すべきですか?
  • 副業で年20万円以下でも開業届は必要ですか?
  • 開業届の控えはどうやってもらいますか?
  • 開業届を出し忘れていました。どうなりますか?
  • 屋号なしでも大丈夫ですか?
  • 何月に開業するのがいいですか?

Q. 売上が0円でも開業届は出せますか?

出せます。

開業届は「事業を始めた」ことを知らせる書類なので、まだ売上がなくても提出できます。

準備期間から帳簿をつけておくと、開業前にかかった費用の扱いも整理しやすくなります。

Q. いくら稼いだら開業届を出すべきですか?

金額の決まりはありません。

判断の目安は金額よりも「継続して事業として行うかどうか」です。

続けていくつもりなら、収入が少ないうちに出しておくと、青色申告の準備がしやすくなります。

Q. 副業で年20万円以下でも開業届は必要ですか?

「20万円以下なら確定申告が不要」というのは、会社員などの給与所得者の所得税についてのルールで、開業届とは別の話です。

住民税の申告は別に必要になることもあります。

副業を事業として続けるなら、金額にかかわらず開業届を出すことを検討しましょう。

Q. 開業届の控えはどうやってもらいますか?

2025年1月から、控えに受付印は押されなくなりました。

書面で出す人は自分で控えを作って提出日を記録し、e-Taxで出した人は受信通知で受付日時を確認できます。

Q. 開業届を出し忘れていました。どうなりますか?

罰則はないので、気づいた時点で出せば大丈夫です。

2026年1月1日以後の開業なら、その年分の確定申告期限までが提出期限です。

ただし青色申告承認申請書の期限(開業から2か月以内)を過ぎていると、その年は白色申告になります。

Q. 屋号なしでも大丈夫ですか?

大丈夫です。

屋号は空欄でも開業届は受け付けられますし、あとから付けることもできます。

Q. 何月に開業するのがいいですか?

開業届そのものは、何月に出しても有利・不利はありません。

実際に事業を始めた日を開業日にし、そこから2か月以内に青色申告承認申請書を出すことを忘れないようにしましょう。

まとめ:開業届は「開業したらすぐ、青色申告とセットで」

最後に、この記事のポイントと、読み終わったらすぐやることを整理します。

  • この記事のポイント
  • 読み終わったらやること

この記事のポイント

  • 開業届は、事業を始めたことを税務署に知らせる無料の書類
  • 2026年1月1日以後の開業は、その年分の確定申告期限までに出せばよい
  • ただし青色申告承認申請書は開業から2か月以内。2つは同時に出すのがいちばん安全
  • 出し方はe-Tax・郵送・窓口の3つ。2025年1月から控えに受付印は押されない
  • 扶養に入っている人・失業手当を受けている人は、出す前に確認する

読み終わったらやること

開業届は、開業の手続きの中でもいちばん最初の一歩です。

まずは提出前のチェックリストで必要なものをそろえ、開業届と青色申告承認申請書をセットで出しましょう。

扶養に入っている人や失業手当を受けている人は、先に確認先へ相談してから進めてください。

※この記事は2026年11月3日時点の法令・公的機関の情報をもとに作成しています。

税金や社会保険の扱いは個別の事情で変わるため、判断に迷うときは税務署・ハローワーク・税理士などの専門家に確認してください。

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